体験談EXPERIENCE

2024/12/24

受入施設インタビュー

地域の未来を紡ぐ—コワーキングスペースmilkの挑戦

中標津町に新しい風を吹き込む存在として注目を集めるコワーキングスペース“milk”。元々竹下牧場を母体に、一般社団法人「みらい創造なかしべつ」が運営。その後、中標津に移住し会社を設立された株式会社しるべの久保さんがその意思を受け継ぎ運営しています。その設立の背景には、地域と外部をつなぐ新たなコミュニティを築きたいという強い思いがありました。

コロナ禍から生まれた新しい発想

milkの起源は、コロナ禍で外部交流が難しくなったゲストハウス“USHIYADO”の経験に遡ります。利用者がより気軽に交流できる場所を提供するため、2022年にmilkが誕生しました。施設立ち上げの際には、日本初のコワーキングスペース「カフーツ」を手掛けた伊藤さんの理念を参考に、単なる場所貸しではなく“普段会えない人たちと出会うきっかけ”を作る場としてのあり方を目指しました。

~コワーキング施設に必要な2つの役割~

milkとして施設運営を行っていくための中核を担う2つの役割が存在すると考えています。

  • コミュニティマネージャー—施設の雰囲気作りを通じて利用者同士の交流を促進。
  • コワーキングマネジャー—戦略的視点での運営を行い、利用者間のつながりを創出。

久保さん自身がこの役割を状況によって使い分け、利用者が心地よく過ごせる空間を提供しています。

miklの魅力—3つの特徴

milkが支持される理由は、その徹底した利用者目線の施設設計にあります。

  1. 多様なスペース設計 交流スペース、カフェスペース、集中スペースを配置。利用者が自分の作業スタイルに合わせて選べる空間を提供しています。この設計は、滋賀県の“今+”を参考にしています。
  2. スマートロックによる管理 スマートロックを導入し、いつでも手軽にスペースを利用可能に。
  3. 長時間営業 朝6時から夜22時まで営業し、多忙なライフスタイルに対応した柔軟な運営を実現。

多様な利用者層

milkには地元住民から出張者まで、多様な人々が訪れます。

  • 地元の方々—資格取得や受験勉強、仕事終わりや週末の作業など、多目的に活用されています。
  • 出張者—ビジネスマンや旅行者にとって、便利で快適な作業スペースとして評価されています。

地域との連携とシナジー創出

milkは、地域との協力を重視し、さまざまな活動を展開しています。クラウドファンディングや映像制作など地域貢献に積極的に関わる一方で、旅行サービスの手配業務とスペース運営を組み合わせた新たな収益モデルも模索しています。

さらに“地域の言い出しっぺ”として中標津の魅力を発信し、広域的な連携を視野に入れた活動を進めています。

コワーキングマネジャー—移住者視点の運営

コワーキングマネジャーの久保さんは移住者としての視点を活かし、自ら仕事を作り出すことで他の移住者を増やしたいという思いを抱いています。

“中標津は素晴らしい場所。もっと多くの人に知ってほしい”という情熱を持ち、利用者同士が自然に仕事を生み出せる環境作りや地域の魅力を広める活動に取り組んでいます。

新たな価値を創出する場として

コワーキングスペースmilkは、単なる作業スペースを超え、地域と外部、利用者同士をつなぐハブとして進化を続けています。その挑戦は、地域の未来を紡ぐ鍵となるでしょう。

〒086-1043
北海道標津郡中標津町東3条北1丁目6三条ビル2F(東龍門の建物)
[営業時間]6:00-22:00 年中無休
[TEL]050-3000-4480